熱中症と脱水症

水分補給

おはようございます。理学療法士の高貝です。
今年も連日猛暑日が続いていますね。毎年、この季節になると熱中症の患者さんが増えてきます。最近では家の中にいても熱中症になる危険があり、普通に生活していても脱水症になる事もあるため、少しでもリスクが減らせるようなお話をしたいと思います。

「熱中症」とは、暑い・むし暑い環境で起こる体調不良のことです。体調不良の症状は、「脱水症」と高熱によって起こります。
私たちのカラダは体温が上がりすぎないように汗による放熱と皮膚からの放熱でコントロールしています。
「脱水症」になると、熱を逃す働きが弱くなるので、体温が下げられなくなり、体温が上昇して様々な機能障害を
引き起こしてしまいます。

ここでは脱水症のチェックポイントと脱水症になってしまった時の対処法を紹介します。
“チェックポイント”
① 舌に潤いがなく乾燥している。
② 乾燥が目立つ。 ※手背の皮膚をつまんで離しても10秒間以内に跡が戻らない
③ 尿量が1日あたり1000ml以下または色が濃い
④ 脱力感/全身倦怠感、血圧低下、脇の乾燥/発汗の消失/体重減少など

“対処法”
①環境調整⇒脱水となった人は、体力を消耗しているため、原則安静を保ちます。また、室温が高いとさらなる脱水症状を助長するため、室温を快適に保つことも重要です。
②水分補給⇒脱水と聞くと、”どんどんお水を摂取させよう”と思いがちですが、真水を飲むとさらに体液が薄まってしまいます。
飲むのは水ではなく、スポーツドリンクや経口補水液など、体液の濃度にも配慮された飲み物を飲むようにしましょう。

“注意点”
水分摂取をどのように考えるかに関してですが、口が乾いてきた時点ですでに脱水は始まっています。また、高齢者は喉の渇きを感じる口渇中枢の働きが弱まるため、実際には水分が必要な状態であっても喉の渇きが感じにくくなると言われています。
しかし、持病などで水分摂取が体に悪影響を及ぼしてしまう方もいらっしゃいますので、予防的に水分摂取を薦めることも難しいです。持病をお持ちの方は主治医にどの程度の水分摂取を行えば良いのか質問するのが良いでしょう。
まずは、「熱中症」「脱水症」に関わらず、身体のことはお気軽にご相談ください。一緒に良い方法を探していきましょう。